選手査定に人事評価制度を導入、四国IL徳島の南代表が目指すチーム作り

人材育成目指し、社会人の経験を持つ養父監督を抜擢

 四国アイランドリーグplusの2017年前期シーズンは、徳島インディゴソックスの優勝で幕を閉じた。2014年後期以来遠ざかっていた優勝に向け、チームの精神的な改革を推進したのが南啓介代表取締役。新たに養父鐵監督を迎えた今季について振り返ってもらった。

――就任半年でチームを優勝に導いた養父監督ですが、就任までの経緯を教えてください。

「私は、かつてスポーツ選手のマネジメントやスポーツを活用した企業ビジネスなどを手掛けていましたが、2015年12月に徳島インディゴソックスの社長に就任しました。当時は中島輝士監督でしたが、昨年オフに韓国ハンファイーグルスの打撃コーチに就任されたので、新たに監督を探すことになりました。

 ネームバリュー、プロ野球でのキャリアが豊富である等の要素も大事ですが、球団としては社会人の経験があること、選手と一緒に体が動かせること、そしてマネジメントができること(社会性も教えられること)を大事にしているため、我々の意図を理解して下さった養父鐡氏に監督就任をお願いしました。

 養父監督は社会人、NPB、海外で野球をなさっていた上に、神奈川でベースボールスクールを経営されていますし、経営者の感覚も持っておられことがオフォーをした理由です」?

――選手の顔ぶれも随分変化しました。

「社長に就任してから、フロントとして選手を積極的にスカウトしました。これまではトライアウトなどで応募してきた選手を獲得していましたが、球団として一緒にやりたい選手をスカウトするようにしました。結果、チームの実力は上がったと思います。

 勝ちに飢えている選手、NPBを本気で目指したい選手に集まってもらったので、優勝への気持ちは他球団に勝ってると思っていました。優勝は出来るという気持ちは、当然持っていました。優れた選手が多く、なおかつ気持ちの熱い選手が増えたため、チーム内の競争は激化しました。

 独立リーグには、選手の養成という目的もありますが、選手は競い合ってこそ上手くなると思っています。競争の中でも優勝を果たせたのは、監督、コーチ、トレーナー、選手が一体になったことが大きいですね。

 また、昨年から球団のオーナー会社の1つとして参画して頂いた「(株)あしたのチーム」の協力もあり、人事評価制度を導入しています。この評価制度によって個々人が目標設定をし、野球面以外の社会性も身につけてきております。野球人、社会人としての両立を成し遂げるチーム作りには時間はかかりますが、引き続き行います」

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