バントが一転あわや犠牲フライ!? ドジャース左腕が決死の打席で“珍打”
4回1死満塁の絶好機でスクイズを狙うも…
概して投手は打席での貢献を期待されてはいないが、最低限の仕事と考えられているのがバントだろう。バントを決めて、走者を進め、アウトを無駄にしない。何としてでも得点につなげたい…。そんな強い思いが乗り移ったのか、3日(日本時間4日)にドジャース左腕が決めた決死のバントが、あわや犠牲フライになりそうな飛距離を見せた。
敵地でのブルワーズ戦でドジャース先発を務めたのは左腕ヒル。味方が先制しながらも逆転を許し、2-3で迎えた4回の攻撃だった。1死満塁で打席に立ったヒルは初球を思い切り空振りすると、2球目でセーフティスクイズを試みるも空振り。1点入れば同点の場面。ロバーツ監督は、バントのサインを点灯したままにした。
2ストライクと追い込まれたヒルは、3バント失敗は許されないとばかりに、3球目の外角球に食らいつくようにバントを試みた。すると、打球は勢いを殺されてファウルライン近くを転がる代わりに、勢いを増して大きな弧を描きながら一二塁間へ。ブルワーズ二塁手ビラーがフライを捕球したのは、内野ダート部分と外野芝の境界線付近。バントのはずが犠牲フライになりかねない大飛球となった。
MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」では、この“珍打”をブルワーズ担当記者のツイートと合わせて紹介。ツイートによれば、ヒルの打った“マンモスバント”は初速47.8マイル(約77キロ)で飛び出し角度は43度、飛距離は139フィート(約42メートル)にも達したという。この飛距離は、フルスイングした場合では500フィート(約152メートル)の特大ホームランに相当するそうだ。
思いがけず大きな飛球にはなったが、三塁走者がタッチアップを切るまでには足りず。結局、後続も一塁ゴロに倒れたため、ドジャースは1死満塁から1点を奪えずに4回を終えた。
試合は逆転に次ぐ逆転で、最後はドジャースが10-8で勝利した。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count