ソフトBバンデン6勝目、本拠地は入団以来14戦11勝で無敗「なぜなのか…」
6回3安打の快投、降板決断の工藤監督は「捕手にも聞いた」
付け入る隙を与えなかった。ソフトバンクのリック・バンデンハーク投手が9日の阪神戦(ヤフオクD)で先発。6回を散発3安打に封じる好投で6勝目をマークし「前回よりも状態は良かったと思うし、序盤はそれを感じながら投げることができた。1球1球に集中して、腕を振って、低めに投げることが出来た」と振り返った。
初回、先頭の糸井にいきなり中前安打を浴びたが、上本、高山、福留を3者連続三振に斬って取った。3回は2つの四球で2死一、二塁とされたが、高山を再び空振り三振に。6回に糸井、上本に連打を浴びて無死二、三塁とされたが、高山を左飛、福留を見逃し三振、原口を一飛と、クリーンアップを完璧に封じてピンチを脱した。
150キロ前後の真っすぐとナックルカーブを軸に、虎打線を手玉に取り、9個の三振を奪った。「あそこで少し、捕手にも聞いたら、甘く高くなり始めているということだったので、後ろに任せてと思い、スパッと代えました」と工藤公康監督は6回での降板を決断したが、文句のつけようのない出来だったと言えるだろう。
この日の勝利で、2015年の入団以来、本拠地ヤフオクドームでは14戦11勝となり、いまだに無敗を継続している。「ホームなのはあるけど、なぜなのか理由は分からない」と自身は言うが、圧倒的な相性の良さは結果が示している。ホームで無敵を誇る助っ人右腕。台所事情が苦しいチーム事情にあって、その存在感は頼もしい限りだ。
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福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani