ハム栗山監督が語る打順変更の意図 3番起用でV打の中田「思うところはある」
栗山監督が語る打順変更の意図、「何か伝えてあげたかった」
お立ち台では「ファンの皆さんに打たせてもらった一打だと思います。ありがとうございました」と感謝。「みんながこんなに頼りないバッターに回してくれたので意地でも打ちたいと思いました」と心境を打ち明けた。
栗山英樹監督が就任した12年以降、先発起用で4番から外れるのは初めて。前日まで46試合に出場して打率.228、28打点、5本塁打。この6連敗中も25打数3安打1打点と苦しんでいた。
打順変更は、指揮官の親心だった。栗山監督は「打順で気持ちが違うし、いろんなことを考える。みんながいかに自分のところに回そうとしているのかとか。翔のために何か伝えてあげたかった」と狙いを説明。試合を決める一打に「感動した。こういう試合をやっていくと何かが変わるはず」と目をうるませた。
プロ初の3番で期待に応えた中田にとっても意味ある一打になった。「自分の中で思うところはあるけれど、それは周りに言うことではない。自分の中でしっかり生かしたい」とうなずいた。今後の逆襲には欠かせない主砲のバットが輝きを取り戻した。
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石川加奈子●文 text by Kanako Ishikawa