「何とか勝ちを」「助けたい」エース石川初白星へ一丸となったロッテ野手陣
12安打8得点でエースを援護
エース石川の今季初白星へ、ロッテ野手陣が一丸になった。13日のDeNA戦で2桁の12安打で大量8得点で強烈に援護した。
左肘の違和感から52日ぶりに先発した石田に初回、先頭荻野貴が左翼線二塁打。1死から角中が外角145キロの速球を左前に流して先制した。「石川を助けたい気持ち。石川にまず1勝。彼が引っ張ってくれないと、チームの浮上はない」(角中)の思いが打たせた。
6回は女房役の田村。継投に入ったDeNAに対して、2死満塁から三木の死球で2点目が入ってなお満塁で、走者一掃の右越え二塁打を放った。「カットボール。しっかり踏み込んで打ったので、いったかなと思った。何とか石川さんに勝ちを。それだけ」と田村も石川に白星をプレゼントしたいとの思いだけだった。
さらに打線はたたみかけて、荻野貴が左越えへ5月9日の楽天戦以来の適時打でダメを押した。「しっかりボールを引き付けて打とうと意識して、それがいい形になっている」と6点目のタイムリーを含めて、この日は3安打の猛打賞だ。左腕石田の先発で、サントスに代わり5試合ぶりのスタメン1番に入り、しっかりとアピール。新外国人の加入はいい意味でチーム内競争を生んで、最下位ロッテにもようやく上昇機運が見え始めた。
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細野能功●文 text by Yoshinori Hosono