かつての“鬼門”で勢い増す広島 初回猛攻でオリ撃破、緒方監督「すごい攻撃」
交流戦勝率1位に向けソフトバンクと3連戦へ
広島は15日、マツダスタジアムで行われたオリックス戦に7-2で勝利した。交流戦2度目の同一カード3連勝で今季最多の貯金17としたチームは、初の交流戦勝率1位へ、また一歩前進した。緒方監督は順位について語ることはなかったが「残り3試合、もうひと踏ん張りしたい」と、福岡ソフトバンクとの3連戦へ気を引き締めていた。
緒方監督が「今日は攻撃陣だね」と、開口一番話したように、初回から打者9人で5得点とビッグイニングを作った。「丸とエルドレッドのタイムリーの2点だけで終わらず、打者一巡のすごい攻撃だった。安部のホームランが大きかったね」と、指揮官は頼もしそうに話した。
初回の得点は四球から失策と、相手のミスでチャンスを広げての大量点だった。緒方監督の「ウチのチームが、ミスを犯して負けたゲームもたくさんある。逆にこちらがそういう場面をもらった時は、集中してしっかり攻撃していこうと話はしている」という言葉は、先制タイムリーを放った丸の「相手のミスにつけこむというか、それをチャンスにできている」という言葉に裏付けられている。
かつては鬼門と言われた交流戦で、チームの勢いがさらに増した形になっている。丸は「交流戦という意識はない。いいメンタルで戦えている」と苦手意識は払拭した様子で、「昨年の優勝で、チームとしてこういう野球を続ければ勝てるという自信がついた。今年はそれができている」と自信をのぞかせた。
「交流戦を勝てているのは、力がついている一つの目安になっている」という丸。交流戦勝率1位をかけて、眼下の敵となる福岡ソフトバンクとの3連戦となるが、丸は「相手どうこうではなく、自分たちの野球が出来ればいい」と平常心を強調していた。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo