ソフトB快勝、17日にも交流戦3連覇 工藤監督「総力戦で勝てるように」
バンデン粘投7回3失点、西武、阪神の結果次第では17日にも交流戦V決定
ソフトバンクが交流戦勝率1位タイに浮上した。16日の広島戦(マツダ)。序盤の得点を守り抜き、5-3で快勝。工藤公康監督は「投手にとって勇気にもなるし、先制点はウチにとって大きい」と幸先良く奪った先制点の重要性を説いた。
初回、2試合連続で1番に起用された松田が左前安打で出塁。「最近はバント、バントで来ていたので使えるかなと、やってみました」と指揮官は、今宮にバスターエンドランを指示。これが中前安打となり、一、三塁にチャンスを拡大すると、ジョンソンの暴投、柳田の左前安打で2点を先行した。
3回には2死三塁から、川島に2号2ランが飛び出して追加点を挙げると、4回1死三塁から、松田の三ゴロで三塁走者の甲斐が好スタートを切って1点を加える堅実さも発揮。「(ジョンソンは)立ち上がりからビュンビュンくるわけじゃなかった。ストライクを取りに来るところがあった」。工藤監督は広島先発のジョンソンの立ち上がりを逃さずに攻略した打線に目を細めた。
先発のバンデンハークは丸に3本のソロを許したが、7回3失点で交流戦3連勝で7勝目をマーク。8安打を浴び、毎回のように走者を背負いながらも、粘り強く投げた右腕を「それ(丸の3本)以外は抑えているし、連打もなかった。腕も振れていたし、あれくらいの球の力があれば、そうそう連打は食らわないかなと思っていた」と評価した。
これで交流戦11勝5敗とし、広島に並んだソフトバンク。まだ勝率1位の可能性を残す西武、阪神の結果次第では、17日にも交流戦3年連続1位が決まる。パ・リーグ首位の楽天との差は0.5ゲームに。「とにかくチームとして3連戦であれば、勝ち越すことが目標。そうなるように、力を合わせて、明日は若い投手(松本裕)が投げるので、総力戦で勝てるように頑張ります」。3年連続の頂点が見えても、工藤監督の姿勢はブレることはなかった。
【了】
福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani