交流戦打率66人中65位、ヤクルト山田哲人に何が起こったのか?
昨年8月以降成績低下、安打数を四死球数が上回った今年の交流戦
昨年のソフトバンク・柳田悠岐も、李大浩が移籍する中、マークが集中し、四死球を増やしつつ成績を下落させたが、同じような状況にある。特にパ・リーグの投手は、攻め方が明確だと言われる。今年の交流戦では9安打11四死球と安打数より四死球の方が多かった。
こういう攻め方をされるうちに、調子を大きく落とした可能性はある。特に今季は、右投手に.196と極端に数字が悪い。もともと左投手を得意にする打者ではあるが、昨年は右投手に.279だったことを考えると、その落ち込みは深刻だ。
山田哲人だけではなく、筒香嘉智、中田翔など、今春のWBCに出場した打者は不振が目立っている。メンタル面も含めた「燃え尽き」が、ここまで影響している可能性もあろう。ただ、月間打率を見ると、山田は昨年の7月に.333を記録してからは、8月.271、9月.176、今年4月.191、5月.269、6月.155とずっと不振が続いている。去年の後半から、フィジカル面あるいは、技術面で何らかの問題が生じている可能性はあるだろう。
セ・リーグを代表する若手スラッガーとして、人気、注目度抜群の山田哲人の浮沈は、NPB人気にも影響する。今後のV字回復に期待したいところだ。
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広尾晃●文 text by Koh Hiroo