MLBで「最も奇妙なフォーム」の投手たち…“筒香封じ”の右腕も大トリで登場
MLB公式サイトが5投手を“選抜”、WBC米国代表のネシェックを最後に紹介
MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」が、「最も奇妙な投球フォームを持つ5投手」の特集記事を掲載。メジャーには、日本では見られないような変則的な投げ方の投手も多いが、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準決勝で「侍ジャパン」の4番・筒香を封じた右腕が“大トリ”で登場している。
特集に登場するのは、メジャーNO1左腕カーショーと瓜二つの投球フォームのタイラー・アンダーソン(ロッキーズ)、トルネード投法でありタイミングをずらすテクニックも豊富な実力派右腕ジョニー・クエト(ジャイアンツ)、なぜか左足を2回上げる右腕ジョン・ガント(カージナルス)、オーバーハンドとサイドハンドを使い分ける右腕ライセル・イグレシアス(レッズ)の4人。そして、最後に登場するのが右腕パット・ネシェック(フィリーズ)だ。
記事では「おそらく、彼は90マイル(約145キロ)を超えるのに苦労するだろう。また、投球動作中のほとんどで、おそらくは手元のボールが打者から見えてしまう。しかし…上手くいくのだ」と紹介。何とも形容し難い投球フォームについては「楽譜を読むかのように両手も前に置いた状態から投球を始め、腕を後ろに振り上げる。そして、戸惑う打者をスライダーやシンカーから三振を奪うのである」と“解説”している。
WBC米国代表に名を連ねたネシェックは、準決勝の日本戦でも登板。1点リードの8回2死一、二塁の場面で“筒香封じ”のためマウンドに送られた。左打者に対して、変則右腕のネシェックを投入した名将リーランド監督の采配はやや意外にも見えたが、初対戦でこのフォームを攻略するのはやはり至難の業。筒香は70マイル(約113キロ)のチェンジアップを打ち、良い角度でライトへ上がったものの、実際には詰まっていてほぼ定位置の右飛に倒れた。米国はそのまま2-1で勝利している。
記事では「11シーズンで、(メジャーの)打者は未だ攻略できていない」と指摘。「ネシェックの通算防御率は2.79であり、200イニング以上投げた現役リリーフ投手の中では17位に位置している」とデータを紹介している。2006年にデビューしたネシェックは、通算453試合登板で30勝20敗8セーブ115ホールドを誇る。その変則フォームは、メジャーの猛者を相手にしても、まさに大きな武器となっているわけだ。
ネシェックほどの投げ方は稀ではあるものの、メジャーに次々と現れる特徴的なフォームの投手を見るのも、楽しみの1つになる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count