MLB屈指右腕の驚愕スライダー イチロー“膝つき空振り”姿に「見たことない」
シャーザーの前に空振り→膝つきで場内どよめき、「イチローを手玉に取る」
ナショナルズのマックス・シャーザー投手が、21日(日本時間22日)の敵地マーリンズ戦で好投報われず5敗目(8勝)を喫した。8回1死までノーヒットノーランに抑えながら、エリスにボテボテの内野安打で初ヒットを許すと、そのまま逆転を許す悪夢のような展開。それでも、7回までの圧倒的な投球でメジャー屈指の右腕の1人としての実力を存分に見せつけ、イチローから衝撃の空振りを奪ったスライダーのキレには驚きの声が上がっている。
シャーザーがイチローを打席に迎えたのは、1点リードの6回。先頭ストレイリーの代打として登場した背番号51と対峙した。すると、2ボール1ストライクからの4球目、膝下に鋭く変化する89マイル(約143キロ)のスライダーにイチローから空振りを奪う。メジャー通算3049安打を誇る安打製造機は、そのまま倒れ込んで膝をつき、本拠地のスタンドからはどよめきが起こった。
試合を中継していた地元テレビ局「MASN」では、実況が「空振りです。イチロー、持ちうる全ての力をスイングに込めました」と言及。すると、解説を務めていた元外野手のF・P・サンタンジェロ氏は「キャリアを通じて、イチローがこのようなスイングをするのを、私は見たことがありません」と驚きを隠せなかった。
MLB公式サイトは、この場面の動画を掲載。「シャーザーがイチローを手玉に取る」とタイトルを付け、「イチローがマックス・シャーザーのえげつない投球に空振りし、グラウンドに倒れ込む」と説明を添えている。イチローは結局、6球目の91マイル(約147キロ)のスライダーを打ってニゴロに倒れた。
この空振り動画はツイッターなどでも多くの人が取り上げるなど、米国内でも反響は大きかった。昨年、自身2度目のサイ・ヤング賞に輝いたシャーザーは、今季も8勝5敗、防御率2.09、107回2/3で145奪三振、WHIP(1イニングあたりの安打+四球)0.81と好調を維持。この日は敗戦投手となったが、ノーヒット投球、そしてイチローから空振りを奪った1球で強烈なインパクトを残した。