MLB屈指の巧打者と日本が誇る安打製造機に類似点!?「僕はカナダのイチロー」

イチローとの親交も深いボット、昨年は“フリー・フード合戦”も話題に

 記事では、今季のボットが「15.65打席ごとに1本」という過去最高ペースで本塁打を量産していることに言及。一方で「ボットは力があるが、それ以上に彼は自分の打席データ詳細とオールラウンドな打撃能力を理解している」とも伝え、その点でイチローとの類似点を見出している。つまり、自身の特徴が何を理解した上で、打席に立っているというのだ。ボットの生涯出塁率.425は現役トップで、歴代でも12位タイという驚異的な数字。一方、通算241本塁打は現役24位となっている。

 イチローも現役最多のシングルヒット通算2479本を誇る一方で、本塁打は116本。ただ、スリムな体から打撃練習で豪快な柵越えを連発するのは有名な話だ。記事でも「昨年、サンディエゴのオールスター前、バリー・ボンズはもしイチローがダービーに参加すれば優勝できると言った。スズキが打撃練習で意図的にホームランを打つ姿を見た者は誰も疑わない」と言及している。そして、ボットも自身とイチローを重ね合わせてホームラン競争優勝に意欲を見せたという。

 イチローとの類似点を聞かれたボットは「僕のことをカナダのイチローと思ってくれ――日本には日本の、カナダにはカナダのさ」と冗談交じりに語ったといい、「そうとも、僕は意図して観客席に向けてホームランを打てるよ」とも話したという。

 イチローとボットと言えば、昨年、“フリー・フード合戦”を繰り広げたことが大きな話題となった。8月のマーリンズ-レッズの対戦で、イチローが親交のあるボットに出身地のカナダ大手チェーン「ティム・ホートンズ」のドーナツを大量に送ったところ、そのお返しとして、マーリンズのクラブハウスにイチローの背番号にちなんだ51枚のピザが届けられた。スーパースターの2人が庶民的な食べ物を送り合ったことは、“フリー・フード合戦”や“ジャンクフード合戦”といった表現を使って、地元メディアで大きく取り上げられた。

 今季のオールスターはマイアミのマーリンズ・パークで開催される。マーリンズの本拠地で、ボットが打撃練習の時のイチローのように本塁打を“量産”することになるのか。地元メディアも期待を寄せている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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