躍進する若手才能集団アストロズ、「チームを引き締めた」存在とは

青木の見方は…「すごくかみ合っている感じがする」

 2014年にロイヤルズの一員としてワールドシリーズで戦った青木は、当時シーズン途中にトレードで加入してすぐにチームの雰囲気を変えたラウル・イバネスと、今のベルトランの姿が重なることがあるという。

「ラテン系の若い選手が多いチームには、彼らをまとめるリーダー的な存在がいると強いよね。それは誰でもなれるわけじゃなくて、やっぱり実績や経験、人格が伴わなければならないもの。ロイヤルズもアストロズも、そういう補強が上手い。

 ベルトランは、試合中でも気が付いたことがあれば、すぐにアドバイスをするタイプ。丁寧に教えるベルトランに対して、中南米に限らず若手選手はみんな真剣に耳を傾けるし、すごくかみ合っている感じがする」

 今季アストロズはここまで最長11連勝を飾る一方、3連敗で踏みとどまる強さを身につけた。ベテランの補強に加え、若手選手個々が経験を糧として着実に成長している。勢いばかりだった若手集団から、軸を持った厚みのある集団に昇華した今季。悲願のワールドシリーズ初制覇も夢ではないかもしれない。

【了】

佐藤直子●文 text by Naoko Sato

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