ソフトB長谷川が躍動 プロ11年目で初4番、言い渡された時の心境は…
2安打1本塁打3打点の大活躍「ワクワクしていた」
背番号24もまた、この日の勝利の立役者だった。ソフトバンクの長谷川勇也外野手。2007年のプロ入りから11年目で初めて4番に座った25日の西武戦(ヤフオクD)で2安打1本塁打3打点と結果を残し、試合後は「いつもなら打順は気にせずやるんですけど、4番だけは打ったことがなくて、打ってみたいというのがあった。(4番を言い渡されて)『やったな』と素直に思った。ワクワクしていました」と、冷静沈着な男らしからぬ、興奮気味な口調で語った。
「ずっとワクワクしながら打席に立ったし、試合に入れた」。初回、2死三塁で西武・先発のウルフから右前へ先制の適時打。4点差とされて迎えた6回には、1死二塁から右翼席への2号2ランを放ち、点差を2点に縮めた。そこから味方打線がジワジワと西武を追い詰め、最後は9回2死一塁から福田の逆転サヨナラ2ランで劇的なサヨナラ勝ちを収めた。
「(福田)秀平が打ってくれて、勝てて良かった」という長谷川。サヨナラ弾の直前に立った打席では左飛に倒れており「毎回毎回、打てていたら、もっと早く4番を打ってるでしょう」。今季、再調整での2軍降格も味わった長谷川。内川、デスパイネを打線から欠く中、勝利の道筋を示したのは、初4番を任された32歳だった。
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福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani