ソフトB石川、自己最高7回12Kで3勝目「やっと投球の軸ができてきた」
被安打1で無失点の好投も114球で降板「完投はまだまだですよ」
27日、ソフトバンク・石川柊太が日本ハム戦で自己最長となる7回を投げ、無失点に抑える好投で6-0の勝利に導き、3勝目を挙げた。被安打1、12奪三振という内容にも「試合を作れてひと安心という感じです」と控えめに語った。
初回、ヒットと四球でいきなりピンチを招いたが、中田翔とレアードを打ち取り無失点。その直後に、「ももいろクローバーZ」好きの“モノノフ仲間”である柳田悠岐が2ランを放ってくれた。
「初回の入りがドタバタしてしまったが、5回、6回くらいからようやく自分の感覚で投げることができた。しっくりきていない中での対応ができたことは大きいし、やっと投球の軸ができてきたかなとも思う。交流戦での初先発の頃からそういう手応えを感じていた」
抜けた球もあったが、甲斐拓也の変化球主体のリードが功を奏し、日本ハム打線に的を絞らせなかった。石川本人が「拓也がうまくリードしてくれた」と感謝をすれば、工藤公康監督も「大きなスライダー、小さなスライダーをうまく活かしたリードだった」と、石川と甲斐の“共同作業”を称えた。
7回で114球に達し、8回からブルペン陣にマウンドを譲る形となったが「6回あたりからメカニック的に安定していた」という。それでも「完投はまだまだですよ」と石川は笑う。
初回にばたつきながらも対応力を見せ、試合の中盤には自分が思い描く投球を展開した。プロ初完投を成し遂げる日は、決して遠くはないだろう。
【了】
藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura