“登竜門”のフレッシュオールスター、輝きを放った将来のスター選手たち

驚かされた楽天藤平のインタビュー対応

 53回目にして初めてスコアレスドローに終わった今年のフレッシュオールスターゲーム。優秀選手賞に選ばれたのが、東北楽天ゴールデンイーグルスのこちらも高卒ルーキー♯19藤平尚真投手。

 横浜高校時代から甲子園出場、U18日本代表に選出されるなど注目を浴び、ドラフト1位指名を受け入団。実は4月に仙台で、平石楽天イーグルスファーム監督に偶然出会い、若い選手に楽しみな存在が多く、特に藤平投手の能力の高さに、将来が楽しみだという話をうかがった。その言葉通り、藤平投手は交流戦で早々と1軍デビューを果たしていた。それだけに、彼の投球を個人的に楽しみにしていた。

 2回表からマウンドに上がった藤平投手は、ウエスタン選抜の5番・6番から連続で空振り三振を奪う。そして次のバッターに対しては、明らかにピッチングのギアを上げた。キャッチャーミットを突き上げるホップしたボールの唸りは増し、球場にいた者みんなが藤平投手の3者連続奪三振を狙いにいく気持ちの強さを感じただろう。球場中の空気をマウンドの若き右腕が支配した。結果は3者連続とはならなかったが、1イニングをキッチリ3人で抑えた。

 私が驚かされたのは、藤平投手のピッチングはもちろんのこと、試合後の活躍選手へのインタビューの受け答え。私は普段から、選手のヒーローインタビューのインタビューアーなども務めさせていただいている。ルーキーであれほどまでに堂々と、立派に自分の思いをしっかりとメディアやお客さんの前で話せる選手はそういない。ましてや、高卒1年目のルーキーである。今までの私の経験では、高卒選手より、大学卒や社会人チームを経験した選手の方が、人生経験が豊富なのか場慣れしていることが多い。そんな私の経験を一気に覆すかのような素晴らしいインタビューであった。

 これも、私の経験からの話になってしまうのだが、結果を残す選手ほど、取材やインタビューの対応が素晴らしい印象がある。自分の事が、客観的に冷静に理解できているからなのだろうと私は思っている。そんなことをも考えていると、藤平投手がこれからどんな成長曲線を見せてくれるのか注目したい。

ソフトB曽根は最優秀選手賞に「よしっ!」

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