被安打・自責「0」は途切れたが……モイネロは鷹のブルペン救えるか

後半戦初戦で待っていた“試練”

 7月2日の楽天戦では、7回2死三塁の場面で3番手として登板。ペゲーロから4球で見逃し三振を奪うと、直後にチームが勝ち越しに成功して来日初白星を挙げる。また、同4日のオリックス戦では、4点リードの最終回に登板してテンポよく3者凡退に抑え、チームの完封リレーに貢献。同7日の北海道日本ハム戦も、7回の攻撃を危なげなく3人で終わらせ、来日初ホールドをマークした。

 そして前述の7月12日の首位攻防戦では、2点を追う6回から登板し、まずは最初の回を圧巻の3者連続三振。7回は3者凡退に抑えて、8回には、カメラが追えないほどの速さで右翼席上段に到達する仰天アーチを描いたペゲーロを、1球で仕留める。来日最長の3イニングスを完璧に抑えて、相手打線の追撃を許さなかった。結果的にチームは0-2で敗れてしまったものの、救援投手としての役目をきっちりと果たしている。

 モイネロの今季前半戦の成績は、6試合に登板して1勝0敗、1ホールド、6回2/3、7奪三振、防御率0.00で、自責点は「0」。また、25人の打者と対峙して被安打も「0」。3四球を出した以外は、1人の走者も許していないという安定感を誇っていた。

 しかし、後半戦最初の登板となった7月19日の埼玉西武戦で、初の試練が訪れる。1点をリードして迎えた5回に登板すると、中村に直球を捉えられ、プロ通算350号となるメモリアルアーチを浴びてしまう。その後は回をまたいで1回2/3を投げて、被安打5。被安打・自責「0」の記録は7試合目で途切れてしまった。とはいえ、結果的に2失点で踏み止まっているため、その潜在能力の高さは疑う余地がない。この経験を、今後の登板にどのように生かしていくかが肝要だろう。

担当スカウトも力と技で勝負できると太鼓判

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY