被安打・自責「0」は途切れたが……モイネロは鷹のブルペン救えるか

ソフトバンク・モイネロ【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・モイネロ【写真:藤浦一都】

後半戦の優勝争いへ、期待かかるモイネロ

 去る7月12日に行われた前半戦最後のパ・リーグ首位攻防戦、第2戦。リーグ1位の楽天は、すでに前半戦首位ターンが確定していた。しかし何とか一矢を報い、ゲーム差を縮めて後半戦を迎えたい2位の福岡ソフトバンクは、今季頭角を現してきた松本裕にこの日の先発マウンドを託した。

 楽天の先発は岸。試合は息詰まる投手戦となり、結果的にペゲーロの看板直撃弾で2点を奪った楽天が完封勝利を決めた。福岡ソフトバンクは惜しくも敗れたが、松本裕は5回2失点で踏ん張り、その後を受けた救援陣も無失点リレーをつないでいる。そして、福岡ソフトバンクの2番手として6回から登板し、3イニングスをほぼ完璧に抑えたのが、5月に加入したばかりの若き左腕・モイネロだった。

 モイネロは、デスパイネと同じキューバ出身の21歳。今年3月に行われた第4回「ワールド・ベースボール・クラシック」にキューバ代表として出場し、5月10日に福岡ソフトバンクと育成契約を結んだ。3軍で2試合に登板した後、ウエスタン・リーグで5回2/3を投げて自責点0、奪三振8の快投を披露すると、約1か月後の6月16日に、本人も驚くほどの早さで支配下選手登録を勝ち取った。

 1軍初登板は、6月27日の北海道日本ハム戦、6点リードで迎えた9回表だった。先頭の大田に四球を与えたものの、落ち着いて後続を打ち取って無失点。1死一塁の場面では西川から3球三振を奪うなどして、堂々の1軍デビューを飾った。

後半戦初戦で待っていた“試練”

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