援護率不足に泣いてきた巨人菅野、今季は両リーグ10勝一番乗り
まだ高いとは言えない菅野の援護率
今年、その傾向に歯止めがかかったが、それでも菅野の援護率は高いとは言えない。
今季、セの規定投球回数以上の勝敗、防御率と援護率は以下の通り。援護率順。
秋山拓巳(神) 8勝4敗 防御率3.22 援護率6.14
大瀬良大地(広)6勝0敗 防御率3.07 援護率6.09
岡田明丈(広) 7勝4敗 防御率3.54 援護率5.35
メッセンジャー(神)9勝5敗 防御率2.89 援護率4.58
井納翔一(De) 4勝4敗 防御率3.41 援護率4.21
野村祐輔(広) 5勝4敗 防御率2.60 援護率3.82
マイコラス(巨) 8勝4敗 防御率2.63 援護率3.77
菅野智之(巨) 10勝4敗 防御率2.05 援護率3.48
今永昇太(De) 6勝5敗 防御率2.85 援護率3.45
田口麗斗(巨) 8勝2敗 防御率2.12 援護率3.30
バルデス(中) 6勝5敗 防御率3.00 援護率3.29
ブキャナン(ヤ) 5勝7敗 防御率3.66 援護率3.05
石川雅規(ヤ) 4勝10敗 防御率5.09 援護率1.86
打線が圧倒的に強い広島の投手が援護点に恵まれていることがわかる。巨人の投手は援護点が少ない中、僅差の試合をものにして勝ち星を稼いでいる。
セイバーメトリクスでは勝利数は重要な指標とはされない。それは投手の力量だけでなく、味方打線の援護点に影響される部分が大きいからだ。
菅野はようやく実力に見合った勝ち星を得たということになろう。今季の菅野はあと10~11試合登板機会があると思われる。キャリアハイの13勝が当面の目標になるだろうが、どこまで勝ち星を積み上げるだろうか?
(広尾晃 / Koh Hiroo)