「福岡発 売り子名鑑」笑顔が目印のサブカル女子、空の樽がやりがいの元

やりがいを感じるのは「空になった樽を変えること」

 その厳しい仕事も、2年目に突入した。最もやりがいを感じる瞬間はどこにあるのか。「なな」さんの場合は「空になった樽を変えることがすごくやりがいに繋がります。私は樽を変える瞬間が最高に気持ちいいんです。ああ頑張っているなって思えますし、結果が目に見えるので、やる気につながります」と言う。

 さらに「お客様と話すのは、本当に楽しいです。大学でも先輩たちと話したりはしますけど、売り子で全くの初対面の方と色々な話をすることで、自信もついたというか。それが大学生活でも、売り子でも、もう1つやっているアルバイトでも生かせているんです」と売り子の仕事で得られるものは多いという。

 常に心がけていることは「笑顔でいること」だという。「私は常に、例えば、コンコースを歩いている時でも笑うようにしています。私だったら、コンコースで疲れた表情になっている売り子さんからは買いたいとは思わないので。常に笑顔でいたことで『君はいつも笑顔だね』と話しかけてくれた方もいらっしゃいました」。

 子役の芦田愛菜や、なぜか男性タレントのウエンツ瑛士に似ていると言われる「なな」さん。「笑顔を褒められると嬉しいですし、お客様と話すことで疲れが減っていきます」といい「紳士的な男性」がタイプだという。目印などは身につけていないが、弾けるような笑顔が、何よりの特徴だ。

「笑顔を常に忘れずに頑張りますので、ぜひ見つけてください。樽を変える瞬間が何よりの快感です。私にその瞬間をたくさん与えてください」 

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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