西武が統一ライオンズとコラボイベント開催、交流で深まる両チームの関係

パ・リーグの台湾マーケット拡大も追い風

 今回のイベント開催に携わった埼玉西武ライオンズ事業部次長(スタジアムグループ担当)の狩野央氏は、「先日、台湾に行かせていただきましたが、現地の多くの方が埼玉西武ライオンズをはじめとする日本のプロ野球チームのユニホームを着て観戦されていることに驚きましたね」と、日台の交流の効果が表れていることを感じたという。

「統一ライオンズとは2008年アジアシリーズの決勝を戦ったチームであり、昨年の秋季キャンプにコーチ・選手が参加しています。また、OBの郭泰源さんが去年まで監督をされていて、台湾の中でもなじみのあるチーム。そういった意味で、様々な交流をしていきたいと強く感じていたのが今年もイベントを行うことになったきっかけです」と、今年もコラボイベントを実施した理由について狩野氏は語った。

 パ・リーグの台湾マーケット拡大も追い風となっている。2016年の1月にはパシフィックリーグマーケティング(PLM)がFOXスポーツ台湾と3年間の放映権契約を締結し、毎年、台北で行われている台湾国際観光博覧会にも参加するなど、台湾でのパ・リーグの認知度は日に日に高まりつつある。この日のメットライフドームにも、統一ライオンズのユニホームを身に着けた台湾のファンの姿があり、熱心に埼玉西武ライオンズの選手たちに声援を送る姿が非常に印象的であった。

 狩野氏は「交流の内容も少しずつ濃くなっていますし、現地のファンの方も足を運ばれているのを見ることができ、うれしく思います。」と2日間の感想を語り、今後の展望については「今回のイベントのような交流は日本野球と台湾野球との懸け橋になると考えています。そういった意味でそのパイプを太くしていくために、色々な施策をしていきたいですし、日本のファンの方も台湾の球場に、そして台湾のファンの方も日本の球場に積極的に足を運んで、お互いの文化を知るための手段の一つとしても野球場に足を運んでいただきたいですね」と締めくくった。

 狩野氏の言葉にもあったように、日台の交流の効果で両国の球場に足を運ぶファンが増えつつある。また、秋季キャンプに参加することで技術の交流が進むなど、距離はグッと縮まっている。今後もこうしたイベントなどの開催により、日本と台湾野球の関係性が強化されることを切に願う。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY