侍ジャパンU-12代表が雨に泣く、ブラジル戦が降雨サスペンディッドゲーム
台風の影響で3日連続雨、5点リードの3回裏攻撃中に試合中断
またしても、雨に泣かされた。台湾・台南市で行われている「第4回 WBSC U-12ワールドカップ」は1日、大会5日目が行われたが、30日の台風10号通過後から降り続く雨の影響で、前代未聞の混乱の1日となった。
台南市内はこの日も朝から3日連続の雨に見舞われた。午前10時開始予定の第1試合の開始が大幅にずれ込み、メーン球場の台南市立野球場でプレーボールがかかったのは午後3時半を過ぎてから。当初は午後2時半に開始予定だった侍ジャパンU-12代表の試合も午後5時半にまで遅れた。
変更される試合開始時間もなかなか決まらず、台南市内にある小学校で練習を行なってから試合会場に入った侍ジャパンU-12代表。ただ、雨の影響はこれだけでは終わらなかった。午後5時半にプレーボールがかかったものの、日本が5-0とリードした3回裏の攻撃中に、またも雨足が強まり、試合は中断。天候の回復を約1時間半に渡って待ったものの、雨が止むことはなく、サスペンデッドゲームとなることが決まった。
これで30日のチャイニーズ・タイペイ戦、31日の南アフリカ戦に続き、3日連続で雨に流された日本の試合。これにより、複雑な状況が生まれた。
すでに、予備日として設定されていた2日には、南アフリカ戦とチャイニーズ・タイペイ戦がダブルヘッダーで組まれている。最多でも1日2試合までと大会レギュレーションで定められており、侍ジャパンU-12代表がこれ以上の試合をこなすことは不可能に。そのため、サスベンデッドとなったブラジル戦は、スーパーラウンドが始まる3日の午前中に組まれることになった。
ただ、2日のブラジル対メキシコ戦でブラジルが敗れ、ブラジルのスーパーラウンド進出の可能性が消滅した場合は、サスペンデッドとなったこの日の試合の続きは行われないという。
雨に振り回されている今大会と侍ジャパンU-12代表。南アフリカ、チャイニーズ・タイペイとダブルヘッダーを戦う2日に向けて仁志敏久監督は「タイペイには勝っておかないといけないので、スーパーラウンドのこともありますけど、とりあえずタイペイには全力で勝ちに行きます」とした。不可抗力とはいえ、想定外の雨続き。世界一を目指す戦いが、異例の形で水を差されてしまっている。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)