大阪桐蔭の春夏連覇を阻むのは? 関東勢に旋風の予感 どうなる夏の甲子園

東海大菅生は投打ともに強力、二松学舎大付打線も破壊力抜群

 2年連続の出場となった千葉・木更津総合。昨年は絶対的エースだった早川隆久投手の活躍があった。その時、一塁を守っていた山下輝がエースナンバーを引き継いだ。秋の千葉大会で早々に敗れた悔しさをバネに夏は4回戦から決勝の5試合を一人で投げ抜いた。昨年の春夏甲子園を経験している峯村貴希は主将としてチームを牽引。3番・遊撃の中心選手。二塁手の1年生セカンド・小池柊稀は昨夏の同校主将で、U-18日本代表メンバーだった小池航貴の弟。背番号4を引き継ぎ、兄弟で甲子園の舞台に。上位を打つ細田悠希も含め、昨年の春夏甲子園の8強を知る男たちの経験は大きい。

 西東京代表の東海大菅生は準々決勝で日大三、決勝で早稲田実を撃破。選抜出場校を倒したチームは投打ともに強力だ。背番号11ながら決勝戦を完投した松本健吾はエースナンバーに返り咲いた。4番の2年生・片山昂星も地方大会打率5割の強打者。遊撃の田中幹也と主将の二塁・小玉佳吾の二遊間は鉄壁だ。

 また東東京の二松学舎大付も打撃力は破壊力がある。6試合でチーム打率は.435。1番から9番まで抜け目のない打線は全国屈指と言っていい。エースの市川睦は変化球のコントロールが良く、安定感がある。今年は東京の2校も上位に食い込む可能性は十分にある。

 山梨・山梨学院は2年連続の出場。昨夏の甲子園を経験した選手も多い。吉田洸二監督は2009年の選抜で長崎・清峰を率いて全国制覇を成し遂げている。茨城・土浦日大は1986年以来、31年ぶりの出場となる。同校の小菅勲監督は1984年に清原、桑田のいたPL学園を撃破し優勝した取手二の優勝メンバー。04年夏には下妻二の監督として甲子園に出場し、昨年から同校を率いて甲子園に導いた実力派。それぞれの采配も楽しみだ。関東に限らず、「東」でいえば、3季連続の岩手・盛岡大付も選抜の8強超えを狙える位置にいる。高校通算60本塁打の植田拓の打撃は見ものだ。

 その他、全国を見渡せば愛知・中京大中京、兵庫・神戸国際大付、広島・広陵、高知・明徳義塾、大分・明豊、沖縄・興南のチーム力は高い。各地に優勝経験のある高校が待ち構えるが、今年の選抜で8強に1チーム(群馬・健大高崎)しか残らなかった関東の学校も巻き返すだけの有力校が出そろった。その躍進に注目したい。

(Full-Count編集部)

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