甲子園Vから2年 オリ「吉田カルテット」最年少、20歳右腕が描くビジョン

オリックス・吉田凌【写真:荒川祐史】
オリックス・吉田凌【写真:荒川祐史】

オリックス「吉田カルテット」最年少 吉田凌、次世代のエースへ

 オリックス・バファローズの先発ローテーションには、金子千尋投手、西勇輝投手、ルーキーの山岡泰輔投手と自慢の投手陣が揃う。そして、ファームではその1軍ローテーションの座を狙う若きピッチャーたちが必死に汗を流している。

 バファローズファームを近くで見させてもらって今年で4年目。リアルに書き過ぎて怒られてしまうかもしれないが、西勇輝投手以来バファローズは高卒の先発ピッチャーを輩出できずにいる。しかし、今年のファームの雰囲気は違う! 高卒の若い投手陣が切磋琢磨し、刺激し合い、激しい競争が生まれている。そんな中、1軍に最も近い存在と思っている♯66吉田凌投手に今回は話を聞かせてもらった。

 まず、オリックスには吉田姓が4選手いる。年齢順で紹介すると、♯14吉田一将投手、♯34吉田正尚外野手、♯53吉田雄人選手、そして♯66吉田凌投手。なので、登録は「吉田凌」であるが、ユニフォームは「RYO」と表記されている。バファローズ吉田カルテット最年少の20歳だ。

 高校野球ファンの方なら、名前を見ただけで記憶に新しいことであろう。2年前の夏の甲子園では、東海大相模高校で中日ドラゴンズ・小笠原投手との左右両エースとして注目を集めた。全国制覇を果たし、2015年ドラフト5位で入団。夏の甲子園決勝で戦った佐藤世那投手(仙台育英高)もドラフト6位で指名され、甲子園優勝・準優勝投手のルーキーイヤーからの1軍での活躍を期待されたが、高卒ルーキーが1年目からバリバリ結果を残せるほど、プロの世界は甘いものではない。吉田凌投手はファームで12試合に登板し、2勝2敗、防御率5.79という成績でルーキーイヤーを終えた。

――2年目の今シーズンを迎えるにあたって危機感などがあった?

「あります!(即答) 今もめちゃくちゃあります」

――それはなぜ?

「同期の世那はもちろん、先輩や今年入ってきた後輩にもいいピッチャーがたくさんいるので、危機感はめちゃくちゃあります。特に今年はファームの先発も競争が激しいので」

今季ウェスタンリーグでは防御率1.53、好調の要因に「シャドー」

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