チーム事情を反映する1軍起用選手数…西武と広島は固定、ハムと燕は流動的

日本ハム・栗山英樹【写真:石川加奈子】
日本ハム・栗山英樹【写真:石川加奈子】

パ・リーグは西武が最少、ハムとロッテが最多競う

 NPBのペナントレースは、各球団の試合数が100試合に近づきつつある。そろそろ最終コーナーが見えてきた、という様相だ。先週のパ・リーグは新規で1軍登録されたのは楽天のオコエ瑠偉だけで、セも広島の佐藤祥万、阪神の森越祐人の2人だけだった。シーズン前半は週に10人以上の新規登録があったが、そろそろメンバーも固定されてきたということだろう。

 各球団が、今季1軍で起用した選手数を見ていくと、その球団の置かれた状況が端的に見えてくる。

 現在の順位に従い、これを見ていこう。割合(%)は各球団の育成を含む全選手数に占めるパーセンテージを示す。

○パ・リーグ
ソフトバンク 50人(投手23、野手27)54.9%
楽天 50人(投手25、野手25)61.7%
西武 45人(投手25、野手20)64.3%
オリックス 49人(投手25、野手24)65.6%
日本ハム 54人(投手28、野手26)77.1%
ロッテ 53人(投手24、野手29)74.6%

 一般的に、レギュラーが固定されるチームは強いと言われるが、それを反映していると言えるだろう。ソフトバンクは、育成を含めた全選手数が91人とパ最多だが、起用した選手は50人。全体の54.9%にあたる選手しか1軍でプレーできなかった。

 楽天、西武で60%台前半。西武は起用した選手数では最少で、故障者が少なく投打ともにレギュラーが固定されていた。それが今季の西武の強みと言えるだろう。

 対照的に、日本ハム、ロッテは70%を大きく超えている。故障者が相次いだこともあり、レギュラーが固定できず、とっかえひっかえ選手を試していたチーム事情が分かる。ちなみに、日本ハムは優勝した昨年はシーズン通して47人(投手24、野手23)しか使っていない。今季は選手起用で苦労していることが、ここからもよく分かる。

セ・リーグは広島と阪神が最少グループ、巨人も起用数は少ないが…

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