元メジャー右腕が提言 NPBは残り30戦でベンチ入り選手数を拡大すべき!?

「9月に1軍登録されている28人全員のベンチ入りを許可すればいいと思うんですよ」

 メジャーでは、通常ベンチ入りできる選手は25人に限られているが、9月にはその枠が拡大。メジャー40人枠に登録されている選手はすべてベンチ入りできる。ルール上は40人全員がベンチ入りできるが、実際に何人ベンチ入りさせるかは各球団の裁量による。その枠を、プレーオフ争いの渦中にあるチームは戦力補強に使い、来季以降の戦力強化に切り替えたチームは若手選手の実力を量る場として利用。いずれの場合も、チームを応援するファンには楽しみが増える。

「日本でも、各チーム残り30試合になった時点で1軍登録されている28人全員のベンチ入りを許可すればいいと思うんですよ。9月1日からと言いたいところですが、球団によって試合数が大幅に変わりますから、公平を期するために残り30試合になったら枠を拡大していいという風にしては。

 シーズン中は1軍登録は28人でもベンチ入りできるのは25人。9月に3人増えると、優勝争いやCS進出争いが、さらに盛り上がるのでは。9月ともなれば、投手も野手も満身創痍。例えば、1人でも2人でも救援投手が増えたら、選手の負担が減り、怪我も減ると思います。球団にとって多少経済的負担が増えるかもしれませんが、怪我が減ることを考えれば安いものかもしれません。

 最大28人がベンチ入りしていい、というだけで、28人ベンチ入りさせなければいけない、というわけではない。さらに、その3人の中に外国人選手を1人含んでいい。つまり、外国人選手は最大5人ベンチ入りできる形にするのも面白そうですね。ただ、この場合の外国人選手は7月31日のトレード期限までに一度1軍登録された選手でなければいけない、という制約をつければ、9月だけを狙った外国人選手の補強はなくなるでしょう。

 戦力的に見た場合、3人は大きいと思いますよ。3人の内訳を投手2人+野手1人にするのか、投手1人+野手2人にするのか。あるいは25人のままでいくのか。それは各球団の戦略次第。チームカラーが出ますよ。優勝やCS進出を争っていないチームは、若手選手の育成機会として使ってもいいでしょうし。

 規則の変更は難しいでしょうが、基本的に現行の1軍登録28人という枠は変わらない。何とか実現できませんかね。デメリットは、ちょっとベンチが手狭になるくらいじゃないかと(笑)」

 NPBもファンを盛り上げるためにさまざまな施策を行っているが、藪氏の提言もまた面白い試みになりそうだ。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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