ハム増井、広げた視野と投球の幅 プロ人生で手にした「まさか」の偉業
栗山監督は「100勝」期待、増井が見据える次なる目標は…
昨季の先発経験が生きている。「ストライクを簡単に取れるようになりました。一生懸命力を入れるだけが抑える方法ではないと」。以前は全部のボールをコーナーギリギリに投げ込もうとしていたが、視野が広がると同時に投球の幅も広がった。
先発として日本一になった昨季とは一転、再び抑えに戻った今季チームは低迷。登板機会はグッと減った。「どの試合で来るかわからないので常に最高の準備をしておこうと思っています。セーブチャンスは貴重なので、後悔しないように」。難しい調整を強いられる中、集中力を保ち続けている。
この日は3点リードの9回1死からペーニャにソロアーチを許した。お立ち台で「簡単に3人で取れなかったことが自分らしかったと思います」と言って観客を笑わせたが、好調の角中を3球三振に仕留めるなど、150キロ超の速球と切れ味抜群のフォークは健在だ。
増井の能力を高く評価する栗山英樹監督は「次は100勝!」と100ホールド、100セーブに加えて将来の100勝達成も期待した。
次の目標を問われると、増井はこう言った。「明日の101セーブを目標に、しっかりケアをして準備をしたいです」。任された持ち場で全力を尽くして記録を積み重ねてきた。その姿勢はこれからも変わらない。