相性はソフトにB×、楽天には◎ パ3強の優勝争いで鍵握るのは西武菊池!?

楽天戦は今季防御率0.84も…“ソフトバンク恐怖症”克服が西武優勝への道

 一方の楽天戦は今季4試合に先発して全勝。5月5日のメットライフドーム、5月26日、7月7日のKoboパーク宮城、8月3日のメットライフドームと、全てで勝利投手となっている。しかも、だ。4試合で喫したのは、たった3失点。5月5日、5月26日、8月3日にそれぞれ1失点ずつ。7月7日の敵地の試合では9回5安打14奪三振で完封勝利を収めている。

 今季の楽天戦は防御率0.84をマークし、32イニングで43個の三振を奪っている。打たれた安打は14安打で、1試合平均4本に満たない。パリーグの他3球団と比較しても、この相性の良さは群を抜いている。ソフトバンクに喫した3敗、楽天が奪った4勝。この差だけでも、パ・リーグの今の順位がひっくり返る。

 その菊池は、17日に本拠地メットライフドームで得意の楽天戦に先発予定。ローテ通りに行けば、その翌週、24日にヤフオクドームでのソフトバンク戦に先発し、さらにその1週間後には、再びKoboパーク宮城での楽天戦のマウンドに上がる。勝負の9月に入れば、ソフトバンク、楽天との直接対決に、あえて左腕を持ってくる作戦だって考えられるだろう。

 大逆転でのリーグ優勝の可能性が見えてきた西武にとって、一刻も早く菊池の“ソフトバンク恐怖症”は克服してもらわなければならない大きな問題である。シーズンでソフトバンクを避けていくことは可能ではあるが、クライマックスシリーズで対戦することになれば、菊池の力は絶対に必要となる。いずれにしても、避けては通れない相手となる。菊池がソフトバンク、楽天をことごとく倒すことが出来てこそ、逆転優勝の可能性も膨らむと言えるだろう。

 ソフトバンクにとっては、苦手意識を払拭されるのは、先を見ても避けたいところ。対戦の機会があれば、これまで通り叩いておきたいだろう。楽天にとっては、逆に自分たちの苦手意識を拭い去りたいところ。何としても、攻略の糸口を掴んでおかなければならないだろう。

 直接対決で、あと何度、先発のマウンドに上がるのか。西武、ソフトバンク、楽天…。菊池雄星の登板日は、様々な意味が込められる試合になっていきそうだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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