ホークス和田の8月1軍復帰に現実味、終盤戦に先発ローテにとどまるのは
19日の2軍戦で手応え感じ、自らゴーサイン「あとは上の判断」
頼れる男の復帰が近づいてきた。ソフトバンクの和田毅投手が19日のウエスタン・リーグ中日戦(タマスタ筑後)で復帰後2戦目のマウンドに上がり、5回途中まで79球を投げた。左ひじ遊離軟骨除去手術からの1軍復帰を目指す左腕は、初回と2回は本来の姿とは程遠く、2度の3連打で3点を失ったものの、3回以降は調子を取り戻して打者10人から7個の三振を奪った。
4回2/3で8安打3失点だったものの、和田自身は「明日の反応で肩、肘に問題がなければ、自分の準備としてはいけるかなと思います。3回からの投球ができれば、ある程度試合になるかなと思う。あとは上の判断になるかと思います」と1軍復帰に自らゴーサイン。1週間後の25日から始まるロッテ3連戦(ヤフオクD)での1軍復帰が現実味を帯びてきた。
18日から始まった2位楽天との直接対決で連勝し、その差を5.5ゲーム差に広げた首位ソフトバンク。終盤の9月を目前にして、昨季最多勝と最高勝率の2冠に輝いた和田の復帰は、優勝に向けて、この上ない追い風となる。
現在、ソフトバンクの先発ローテは、バンデンハーク、石川、松本裕、東浜、千賀、武田の6人が担っている。和田が復帰すれば、3年目の松本裕がローテから外れると見られ、終盤戦のローテがこれまでよりも、さらに盤石なものとなると期待される。
さらに、8月29日からの日本ハム3連戦(旭川、札幌D)、9月1日からの楽天3連戦(ヤフオクD)が終わると、その翌週からは週5試合、週4試合、週4試合、週4試合と日程的に余裕が出る。先発ローテは多くても5枚で足りるようになり、そうなると東浜、千賀、バンデンハーク、和田の4枚に、まだ本調子ではない武田と、今季途中からローテに加わった石川のどちらかが加わることになるだろう。
現在6連勝中の東浜、5連勝中の千賀、3連勝中のバンデンハークは、ここ最近の投球を見る限り、安定感は素晴らしい。ここに、さらに昨季最多勝の和田が加わるとなれば、ソフトバンクが大型連敗を喫する可能性はより低くなるのではないだろうか。楽天とデッドヒートを繰り広げてきたソフトバンク。首位を固めたこのタイミングで、死角が見当たらなくなってきた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)