堂々の1軍デビュー鷹3年目左腕・笠谷 衝撃を受けた“師匠”和田の助言とは

1軍昇格を和田に報告、師匠からの激励の言葉

 かつて、相次いで痛めた左肘は「肘の靭帯が緩いのと過伸展が原因でした。腕で投げていて、変化球も思い切り腕をひねって投げていたので」と振り返る。和田との自主トレも経て「体全体で投げるようになりました。昔は体で投げることを知らなかった」。今季も、左肘を痛めたが、「今は不安はありません」という。

 6月に2軍戦に復帰してから、2軍では目を見張る成績を残してきた。ウエスタン・リーグでは11試合、13回1/3を投げて、4失点の防御率1.35。21個の三振を奪っており、奪三振率に換算すると「14.175」と驚異の数字。ストレートは常時140キロ台中盤を記録し、最速は149キロにまでなった。

 1軍昇格が決まると、すぐさま和田へ報告。「むっちゃ緊張して、むっちゃ力んで、むっちゃ楽しめ」と激励の言葉をもらった。「どういうこと?って思いましたけど(笑)。頑張ろうと思いました」というが、デビュー戦を終えた後には「和田さんが言っていた通りになったと思いました」。

「とりあえずアピールですね。自分のいいところを出せるように。いま真っ直ぐが1番いいと思うので、そこをアピールしていきたいです」と意気込んでいた笠谷。デビュー戦の最速は145キロだったが、1軍の打者からも3つの三振を奪った。またしてもソフトバンクに、将来性豊かな、楽しみな若手が出現した。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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