隠れ新人王候補? 楽天ドラ9左腕・高梨、地味な“ミスターゼロ”がスゴイ

隠れ新人王候補? ソフトB柳田は5の0と圧倒…「どんな状況でもいけるよう準備するだけ」

 4月に12球団ルーキー最速で初勝利を挙げて話題となった。4月下旬に一度はファーム落ちを経験したが、6月に再昇格後は17試合連続無失点を含め、22試合で失点はわずかに1試合と抜群の安定感を発揮。イニング数を上回る奪三振率9.62も誇れる数字だ。

 対左打者では3冠王候補のソフトバンク柳田を5打数無安打に封じるなど、圧倒的な強さを発揮。ビハインドの場面を含め、状況を問わずに起用されるため、7ホールドにとどまっているが、守護神・松井裕が離脱した今月は勝ちパターンを務め、春先からチームの快進撃を支えてきたブルペン陣でも欠かせない存在となった。

 高梨自身は「どんな状況でも自分はいつでもいけるように準備をしているだけ」と常々語っている。新人王レースでは西武のドラフト3位・源田壮亮内野手が本命とみられているが、ドラフト9位の雑草左腕も“隠れ新人王候補”として今後さらに注目をされる存在になるだろう。

 川越東から進んだ早大3年春に東京六大学リーグ史上3人目の完全試合を達成。しかし、社会人のJX-ENEOSでは不調に陥り、楽天にドラフト指名されなければ、野手転向する可能性もあったという異色の経歴の持ち主だ。

 果たして、本塁打を打たれず、防御率0点台を刻み続ける背番号53の勢いはどこまで続くのか。決して派手さはなくとも、しっかりとチームに貢献を続けていく。

(Full-Count編集部)

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