青木宣親、35歳も衰えない打撃 NPBに復帰なら歴史的な存在に?

35歳の今年も衰えない打撃

 MLB時代の青木の通算打率は.285、最高で.288、最低が.272、いずれもリーグ平均打率を大きく上回っている。8月に移籍したトロント・ブルージェイズでは1か月足らずで3本塁打も放っている。青木は現在35歳となったが、こと打撃に関しては全く衰えていないと言える。青木はNPBでは首位打者3度、3割6回の実力者だ。復帰すれば、3割はもちろん、首位打者争いの有力候補になるだろう。

 今年の青木の年俸は550万ドル。日本円にすれば6億円、金子千尋らNPBの最高年俸5億円を上回る。資金力のある巨人や早稲田大の同級生・鳥谷敬のいる阪神、ソフトバンクなどが名乗りを上げて争奪戦に発展した場合、ヤクルトの復帰は難しくなる可能性もある。どのチームに移籍しても、通算打率で歴代1位になる可能性は大きい。

 もちろん、今季の契約がかなわなくても、青木は来年、MLBでプレーする可能性は大いにある。メジャー契約が結べなくても、川崎宗則(現ソフトバンク)のように、マイナー契約から這い上がることも可能だ。しかし、NPBに帰ってきたとしても青木は、期待感が持てるのだ。

 MLBで頑張るのも一つの道だが、NPBに復帰して「歴代打率1位」という歴史的な存在になるのも有力な選択肢だと言えるだろう。青木宣親がどんな選択をするか、注目したい。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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