楽天バッテリーの配球ズバリ ソフトBデスパイネ、頭脳が生んだサヨナラ打

ロッテ時代には則本と好相性「素晴らしい投手だけど、相性が良かったね」

「それまでの打席では変化球で入ってきていた。なので、初球は真っ直ぐ狙いでいきました」

 それは、各打席の則本の初球の入り方だった。1打席目はスライダーで空振り、2打席目もスライダーでこれは見逃し、3打席目はカーブでボールだった。いずれも変化球から入ってきた楽天バッテリー。第4打席は足立から嶋に捕手が変わっていたものの、デスパイネはストレートで入ってくると予測。ストレート1本に狙いを絞り込んでいた。そこに来た、やや甘く入った144キロのストレートを、打ち損じることなく、きっちりとはじき返した。

 今季こそ、対則本は13打席ノーヒット5三振を喫していたデスパイネだが、ロッテ時代の2015年は14打数6安打2本塁打の打率.429、2016年は7打数4安打1本塁打の打率.571と好相性を誇っていた。試合後は「相性はもともといいんだよ。則本は素晴らしい投手だけど、相性が良かったね」と振り返った。元来の相性の良さはもとより、相手の入りを読んだ頭脳が生んだサヨナラ打でもあった。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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