初代アジア王者「マドンナジャパン」 緒方が大会MVP、ベストナインにも3人

左から姫野真由、吉井温愛、金満梨々菜、緒方佑華【写真:Getty Images】
左から姫野真由、吉井温愛、金満梨々菜、緒方佑華【写真:Getty Images】

第1回アジアカップで全勝優勝、姫野、吉井、緒方がベストナインに選出

 香港で開催された「第1回 BFA 女子野球アジアカップ」は7日、ラストゲームのチャイニーズ・タイペイ対インドの後、閉会式が行われた。初代チャンピオンとなった野球日本代表「マドンナジャパン」はベストナインに3人が選ばれ、個人表彰も受けた。

 胸元に金メダルを輝かせ、優勝カップを受け取った吉井温愛主将(履正社高)は「優勝した感じがなかったのですが、メダルをかけてもらった時に実感が湧いてきました」と喜んだ。

 韓国との初戦を11-0の5回コールド勝ち。「事実上の決勝戦」と言われた、続くチャイニーズ・タイペイ戦は0-1の6回に6点を挙げて逆転勝ち。パキスタンには17-0の4回コールドで快勝したが、香港には2-0と競った。最終戦のインド戦は大会中の課題だった試合の入りを克服し、初回に12点を奪って17-0の4回コールドと圧勝した。参加6チームによる総当たり戦で快勝した試合も厳しい試合も経験。日の丸を背負った高校生たちは日に日にたくましくなっていった。

 ベストナインには、投手で姫野真由(花咲徳栄高)、遊撃手で吉井主将、DHで緒方佑華(折尾愛真高)が選ばれた。最優秀防御率(0.00)も獲得した姫野は「野手の方にも助けてもらったので自分の力だけではありません」とナインに感謝。最優秀守備者に選ばれた捕手の金満梨々菜(開志学園高)は「守備はあまり得意ではありませんが、チームを引っ張ることができたと思います。これを自信にして、今後につなげたいと思います」と話した。

 緒方は大会MVPも獲得。3戦目のパキスタン戦から3試合で10打数8安打と大当たり。特に最終戦のインド戦は4番として4打点をたたき出した。「選ばれると思っていなかったので嬉しいです」と緒方。「最初は遅い球に慣れませんでしたが、途中から修正できたので良かったです。次はワールドカップを目指して頑張りたいです」と、世界を見据えた。

 高校生20人で初代アジア女王となり、初めて代表を指揮した橘田恵監督は「ホッとしています。彼女たちの頑張りと笑顔、元気に救われ、柔軟性に助けられた大会でした」と称えた。選手たちは明日8日、優勝カップと金メダルとともに凱旋帰国する。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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