驚異の回復、鷹・五十嵐が2か月ぶり復帰登板で完全投球「自然に力入った」

ソフトバンクの五十嵐亮太【写真:藤浦一都】
ソフトバンクの五十嵐亮太【写真:藤浦一都】

工藤監督の慎重なコメントに「ボクには客観的に見てくれる人が必要」

 ソフトバンクの五十嵐亮太が13日のオリックス戦で7月11日以来となる1軍登板を果たし、1回1/3をパーフェクトに抑えた。

 7月11日の登板中に左足を痛めて降板し、左半腱半膜様筋損傷で全治8~12週間という診断を受けた五十嵐。その後、驚異的な回復を見せて5週間で1軍に戻ってきた。

 1軍再登録から3日間は登板機会がなかったが、13日のオリックス戦の7回表、2死三塁の場面でマウンドへ。「比較的スムーズに入れた」という五十嵐は、ロメロを144キロのストレートで詰まったセカンドライナーに打ち取って追加点を許さなかった。「緊迫した場面の方が感情を抑えていけた」と、2か月ぶりの登板機会を振り返る。

 8回も続投し、小谷野栄一、マレーロ、T-岡田を3者凡退。小谷野とT-岡田からは三振も奪った。久々のヤフオクドームでの登板に「ファンの歓声ももちろんだけど、雰囲気が違うよね。投げてて自然に力も入ったし、気持ちよかった」とにこやかな表情を浮かべた。

 工藤公康監督は「よかったと思う」としながらも、勝ちパターンでの登板に「もうちょっと投げてもらっていいコンディションであれば」という慎重なコメント。それに対して五十嵐は「ボクは性格上、ガンガンいきたいタイプだから、それを抑えてくれる人がいないとね。監督みたいに客観的に見て判断してくれる人が必要だと思う」と、指揮官の判断に従う意思を示した。

 クライマックスシリーズまでに完全な状態に仕上がれば、鷹のブルペン陣はさらに厚みを増す。そこに向けて、まずは上々の復帰戦だったと言えるだろう。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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