丸、安部、松山、小窪…10年後に実を結んだ広島カープ2007年のドラフト

大学・社会人ドラフトの目玉とされた3投手は…

 大学・社会人のドラフトは、日本シリーズが中日の優勝で幕を閉じて18日後の11月19日に行われた。大学・社会人の目玉は東都大学リーグで410奪三振の新記録を打ち立てた東洋大の大場翔太と、150キロの速球が売りの愛工大・長谷部康平、そして東京六大学で通算30勝の慶應大・加藤幹典だった。

 広島は長谷部を指名するも5球団のくじ引きになり、楽天に奪われる。外れ1位として日大の長身左腕、篠田純平を指名。大場翔太も5球団の競合となって、ソフトバンクが指名権を獲得。当時の王貞治監督の笑顔が新聞に踊った。加藤幹典は、予想に反して指名が重複せず、ヤクルトが単独指名した。巨人は大体大の村田徹を指名した。

 ブラウン監督は「まだビデオも見ていないので(篠田については)よくわからない。これから考えていきたい」と率直なコメントを残した。この時点では、2007年の広島のドラフトは、せいぜい「めでたさも中くらいなり」という感じだった。しかし実は、空前の大豊作だったのだ。この時に、広島が獲得したのは以下の顔ぶれだ。

○高校生ドラフト
1巡目 安部友裕 福岡大城東
2巡目 選択権なし
3巡目 丸佳浩 千葉経大付
4巡目 中村憲 京都すばる
○大学・社会人ドラフト
1巡目 篠田純平 日本大
2巡目 選択権なし
3巡目 小窪哲也 青山学院大
4巡目 松山竜平 九州国際大
○育成
1巡目 山内敬太 名城大

当時の目玉選手の評価は変化

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