広島連覇お預けもM1 緒方監督は穏やかな「次勝てば自動的に決まるから」
阪神が引き分けで優勝は決まらず「今日、決まればよかったけどね」
広島は14日、マツダスタジアムで行われたDeNA戦に5-4で勝利した。シーソーゲームを制して自力でマジックを1つ減らしたが、2位の阪神が引き分けたため、マジック1で優勝決定はならず。チーム37年ぶりのリーグ連覇は16日以降にお預けとなった。緒方監督は「すごい試合だった」と接戦を制したナインを褒め、「今日、決まればよかったけどね」と穏やかな表情だった。
広島の勝利が決まった時、マジック対象チームの阪神は延長戦に入っていた。スタジアムの大型ビジョンに阪神-巨人戦の映像が映し出され、スタンドを埋めた観客はほとんど帰ることなく、ベンチに控えた選手とともに戦況を見守った。しかし、12回表の巨人の攻撃が無得点に終わった瞬間、3万近い観衆の大きなため息が漏れた。
試合は序盤から点の取り合いとなり、同点で迎えた8回に決勝点となるバティスタの犠飛で勝敗が決した。緒方監督は「ひっくり返されても、最後まで諦めることなく、今年のウチのゲームをそのままやってくれた」と満足そうな表情で、「終盤はピンチの連続だったが、スタンドのファンの後押しを受けて、選手も最後まで力を振り絞ることができた」とファンに感謝した。
史上初となるマツダスタジアムでの胴上げは、16日以降に持ち越しとなったが、指揮官は「こちらはやることをやったし、あとは待つだけだった」と試合後の待機の時間を振り返り、「次の試合に勝てば、自動的に決まるわけだから」と、地元での優勝を誓った。
先制本塁打など、2打点の活躍だった松山が「自分たちで決めたいという気持ちがあった。明後日(16日)もいい仕事をしたい」と言えば、決勝打を放ったバティスタも土曜日(16日)に決めたい」と声を揃えた。週末には台風の影響が心配されるが、緒方監督も「いつも通り、明後日のヤクルト戦に向けて準備してやっていきたい」と王手をかけた連覇に向けて平常心を強調した。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)