豊富な戦力に緻密な育成、V奪還ホークス工藤監督が3年間で積み上げた成果

救援に頼った今季、同時に基本は3連投まで

 そして、チームの大黒柱として、チームトップ、ハーラートップタイの16勝を挙げている東浜巨は、指揮官が就任してから、期待をかけ、鍛えてきた“チルドレン”。もともと屈指の戦力層を誇っていたソフトバンクだが、そこに胡座を欠くことなく、育成にも力を注いできたことが、チームの窮地を救った。

 今季は接戦続きだった。打線が爆発し、圧勝した試合は、意外に少ない。2桁安打は41試合。V逸した昨季でも55試合だったことを考えれば、やはり少ないと言える。効率よく点を奪ったものの、なかなか大差をつけることは出来なかった。それに加えて完投能力のある、主戦力になるべき投手が離脱していたこともあり、リリーフ陣にはかなりの負担がかかった。

「本当にお礼の意味を込めて、今日は投げさせたいと思っていました。彼らがいなかったらどうなっていたか、分からないくらい、8月、9月は厳しい戦いがいっぱいあったので。その中でもしっかり絶対に負け越さない、リードをそのまま終わらせてくれたのが彼ら。本当によくやってくれたと思いますし、絶対に勝つんだという気持ちが出ていたシーズンだった」

 セットアッパー岩嵜翔の68試合を筆頭に、守護神サファテが63試合、森唯斗が55試合、約1か月の登録抹消期間のあった嘉弥真新也も50試合、6月中旬に支配下登録され、1軍昇格したリバン・モイネロも3か月で31試合に投げた。明らかに登板がかさんだ。

 ただ、その中でも指揮官は最低限のリスクヘッジは行なっていた。連投こそあれ、最大で3日連続にとどめ(モイネロだけは4日連続があるが…)、3日連続投げれば、必ず1日以上の休養を与えている。岩嵜は最大5連投があるものの、この時も1試合→試合なし→2試合→試合なし→2試合。昨季までの2シーズンに比べれば、先発を引っ張るよりも、早め早めの継投に踏み切った感は強く、中継ぎ陣を酷使はしたものの、その中でも懸命にマネージメントしていたことが分かる。先制した試合は71勝8敗。6回終了時点でリードを奪った試合は73勝1敗と、驚異的な強さを誇ったのは、このリリーフ陣がいてこそだった。

カード勝ち越しを目標に重ねた勝利

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