プロ野球史上初の快挙 楽天に助っ人「シーズン20発トリオ」誕生
「神様のおかげ」でお馴染み、ペゲーロが放つ存在感
そして、同じく来日2年目のペゲーロ。5月27日の埼玉西武戦で見せた痛快な場外弾や、7月12日の福岡ソフトバンク戦の推定160メートル弾など、ペゲーロにしかできない特大アーチは見るもの全てを魅了し、幾度となくチームを勢い付かせてきた。しかし、良い当たりではなくても一塁へ全力疾走し、内野安打を稼ぐ姿勢も、同選手の魅力の1つである。
実はペゲーロの内野安打率はリーグ屈指。盗塁王も視野に入っている埼玉西武の源田と、僅差でリーグトップを争うほどだ。そんな意識の高さもあって、打率は現在.294と非常に高く、長打力と確実性を両立させている。7月の月間打率は.386を誇ったが、調子の波が小さいのも強みで、4月から8月にかけて、月間打率が.275を下回ることはなかった。
試合でチームに貢献できたときには、「神様のおかげだね」というコメントでもお馴染み。7月23日に負傷離脱を余儀なくされ、復帰した現在も本来の調子を完全に取り戻しているとは言い難いが、いつでも全力疾走を怠らない姿勢を、「神様」は見ているはずだ。その豪快な打棒と「足」で、シーズン最終盤もチームを盛り立ててほしい。
打線に外国人選手3人を並べ、ペゲーロに「超攻撃型2番」の役割を任せるなど、今季革新的な作戦を次々と打ち出し、昨季の5位から大躍進を果たした楽天。惜しくもリーグ優勝は逃してしまったが、その試みは確かに一定の結果を残し、他球団にも影響を与えた。
そして、チームが誇る同い年の30歳、外国人選手3人が「20発トリオ」として日本球界の記録に名を残すことに。まだ順位は確定していないが、今季の経験は、来季以降必ずチームの糧になるだろう。「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」突破に向け、これからも自慢の3選手が快音を響かせてくれることを期待せずにはいられない。