盗塁数ぶっちぎりのリーグトップ 西武打線の「恐怖の足攻め」に注意せよ

今季は3割超えがリーグで2人のみ、より重要度が増す盗塁

 盗塁数の大幅増加は、チーム全体の攻撃パターンにも影響している。埼玉西武の今季の打点数は浅村が93打点でリーグ3位。中村が76打点でリーグ6位。主に上位を打つ秋山と源田が出塁し、中軸がしっかりと返す攻撃パターンが確立されている。さらに、秋山がリーグ5位の85打点、源田は主に2番に座りながら53打点をマークし、下位打線が作った好機を上位で返す攻撃パターンも生まれていることが分かる。

 現在、パ・リーグの規定打席到達者の中で、打率が3割を超えているのは、埼玉西武の秋山と福岡ソフトバンクの柳田のみである。シーズン途中ではあるが、昨季の6人に比べて今季は3割打者が少なく、投手陣のレベルの高さが窺える。打ち崩すことが難しい好投手を相手にする上では、その隙を突いてどれだけ効率よく得点を奪うかが重要であり、今季、盗塁は走者を得点圏に置くためにことさら効果的な攻撃方法と言える。

 埼玉西武を率いる辻監督も、現役時代に20盗塁以上を5度達成しており、盗塁の重要性は熟知していることだろう。豪快な一発が魅力の埼玉西武打線に新たに「走力」という武器が加わった。これからのシーズン最終盤も来季からも、埼玉西武らしい「俊足・豪打」の鮮やかな攻撃に注目していきたい。

【動画】西武・源田の"目を見張る"走塁特集

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