ソフトバンク千賀のCS登板に黄信号 工藤監督「今日のピッチングは残念」

ソフトバンク・千賀滉大【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・千賀滉大【写真:荒川祐史】

千賀のピッチングについて「バッターと戦っているようには見えない」

 25日、ソフトバンクは楽天に2-10の大敗を喫した。先発の千賀滉大が6回7失点と大崩れし、2番手の石川柊太も2回で3失点。工藤公康監督は千賀に対し「(不調が)続いているので、万が一ということも考えないと」と発言。千賀のCSでの登板に黄色信号が灯りつつある。

 会見場のサロンに引き上げてきた工藤監督は、千賀について「う~ん…らしくないね」と一言。その後再び「う~ん」と考えた末、「前回も前々回もよくないし、僕が見る限りではバッターと戦っているようには見えない」と言い切った。

 千賀自身の体調面については「途中で腰に手をやる場面もあったから、コーチに聞いてもらったけど気になっているところはないということだった」という。今後については「あと1回投げさせた方がいいのか、悪いのか…。他の投手の兼ね合いもあるし、(不調が)続いているので、万が一ということも考えないといけないと思う」と、CSの登板を回避させることまで示唆した。

「一番大事なのは戦う姿勢。楽天さんはCSで当たるかもしれない相手だからね。コーチともミーティングをして、しっかり考えます。結論は今じゃないので」と話し、今後については熟考を重ねる。

 6回まで投げさせたのは規定投球回への配慮かと聞かれると「正直いえばそれはある」としながらも、「だからといってただ投げればいいというものではない。意気に感じて投げてほしかった。今日のピッチングは残念です」と厳しい表情で語った。

 また、2番手の石川については「1イニング目はよかったけど(2イニング目の先頭に死球を)当ててしまった影響もあるのかな」と、心理面を指摘。こちらも千賀同様に「ピッチングコーチにも聞いて今後のことは考える」と言うにとどめた。

 一方、9回の中村の一発のみで終わった打線については、「内も外も緩急もうまく使って、なかなか絞れなかった」と楽天の先発・美馬学の投球を褒めながらも「それでも何とかしてほしい」と注文をつけた。

 腰の張りで離脱した東浜巨に続き、CSに向けて先発陣の心配ごとがまた1つ増える形となったソフトバンク。打線の元気のなさも相まって、マジック点灯から優勝決定までの勢いが遠い昔のことのようにも思える。ホームの残り試合はあと3つ。そこで少しでもファンを安心させるような試合を見せるしかない。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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