マレーロ、予告していた日本通算10万号弾!? 証人の吉田正「びっくりした」
踏み忘れの幻弾が奏功「残念な踏み忘れだが、それでこの10万号」
幻の一発がNPBの歴史を刻む10万号につながった。オリックス・マレーロ内野手は29日、敵地でのロッテ戦に4-0で快勝した後、ホームベースを胸にあしらったマレーロTシャツを来て、TVカメラが並ぶ会見に現れた。
「長い歴史の中で、色々あった中での(記念の)ホームラン。あの踏み忘れで日本のファンに名前を覚えてもらった。残念な踏み忘れだが、それによってこのホームランが10万号になった」と満面の笑顔だった。
6月9日京セラドームの中日戦。逆転アーチになるはずが、ホームを踏み忘れて三塁打になった。この日の10万号弾は「いつもより強調してホームを踏んだ」とマレーロ。2-0の6回、ロッテ2年目でプロ入り初先発の成田が投じた3球目、136キロの高め速球を弾丸ライナーで左翼席に突き刺す19号2ランとした。
ベンチに還ったマレーロに、T-岡田が「(100万円の)賞金は半分俺のもの」と叫んだのも無理はない。5回1死で成田から右翼席へ先制の30号2ランを放ち、NPB通算9万9999号とし、10万号に王手をかけた。マレーロの本塁踏み忘れがなければ、10万号はT-岡田だった。2010年の33本塁打以来7年ぶりの30号到達に「久しぶりだ」と振り返る一方、苦笑いを浮かべるしかなかった。
吉田正によれば、5回終了でグランド整備の間にベンチで「10万号は俺が打つ」とマレーロが宣言したという。「その通りに打ってびっくりした」と吉田正も目を丸くした。10万号の記念球は野球体育博物館に飾られることになるが「驚きと不思議なものを感じる」とマレーロはしみじみ語った。