田中将大、今季米最多タイ15奪三振で零封、指揮官「彼の実力が発揮された」
ジラルディ監督「速球とスプリットの落差がよかった」
29日(日本時間30日)に本拠地ブルージェイズ戦で7回3安打15Kで無失点の圧巻投球を披露したヤンキース田中将大投手。力強いストレートに切れ味いいスプリットとスライダーでブルージェイズ打線を翻弄し、チームを勝利に導いた。15奪三振はストラスバーグ(ナショナルズ)と並び今季メジャー最多記録。日本人右腕の堂々たるパフォーマンスに、ジラルディ監督は「彼の実力が発揮された登板だった」と絶賛した。
ブルージェイズの先発野手全員から三振を奪い、7回までに15Kを積み上げた田中。文字通り相手を寄せ付けない堂々たる投球に、ジラルディ監督は「速球とスプリットの落差がよかった」と分析した。指揮官は「速球に伸びがあり、スプリットは今季見た中で最高の出来だった。スライダーも素晴らしかった」と、負ければ地区優勝消滅という大一番で見せた田中の底力を称えた。
名門の先発エースとして期待された今季は、開幕当初からつまづき、前半戦は7勝8敗ながら防御率5.47と苦しんだ。だが、6月中旬から徐々に調子を上げ、この日も含め球宴後は6勝4敗、防御率3.77の成績。ジラルディ監督は「後半戦はかなり安定していると思う。確かに何度か大崩れしたが、大分落ち着いている」と評価。同時に、今季は好不調の波が激しい右腕の傾向について聞かれると、「登板間に余分に休みを与えた方がいいのか、あるいはデイゲームではない方がいいのか、いろいろ傾向を指摘されるが、私にもまったく分からない」と苦笑するしかなかった。
だが、プレーオフ進出を決めているヤンキースにとって、この日の田中のパフォーマンスは心強い。地区優勝の可能性を残しているものの、今季は残り2試合。ワイルドカード1位でのプレーオフ出場が濃厚だ。一発勝負には今季絶好調のセベリーノが先発する公算が高いが、地区シリーズに勝ち進んだ場合、田中のパフォーマンスに大きな期待が寄せられる。この日の快投をステップに、プレーオフでも圧巻投球を披露したい。
(Full-Count編集部)