崖っぷちの状況は「おいしい」 快投の田中将大、大一番で力を発揮できるワケ
「自分自身を褒めたいと思いますけども、それでもまだ1試合なので」
「(2連敗で)プレッシャーはもちろんありました。ありましたけど、でも、そういう状況でやることがプレーヤーとしての喜びでもあると思うので、ここで勝つことで流れを変えられるんじゃないかっていう風にも思っていたので、ネガティブに捉えないで、ポジティブに捉えてマウンドに上がることはできました」
「緊張はやっぱりありました。で、こういうときこそ冷静にいつもの自分通りで行くことが大事だというのは思いながらも、実際に試合が近づくと、球場の雰囲気も独特で、それでもやっぱり力が入るところはありました。でも、2015年のワイルドカードゲームの経験であったり、今シーズンでのアップダウンがあった中でメンタルをコントロールするというところでも鍛えられたと思います。このポストシーズンが始まってからの何試合かで自分は投げないで見ていたので、ピッチャーがミスするのはどういう時なのかっていうのは見ていたつもりなので、自分はああはならないようにという気持ちはありました」
誰もが重圧を感じる状況で「おいしい」と思える精神力。そして、大一番でエースとしての責任を背負っても崩れない気持ちの強さ。「こういうゲームに投げて、勝つために、僕はここに来たと思っているので。前回(2015年)、僕はプレーオフで、ワイルドカードゲームで投げた時は負けてしまいましたけど、今回はこういう状況の中でこういうゲームに勝てたっていうことで、こっちに来てから1番大きな勝利だったんじゃないかなと思ってます」。試合後には風格を漂わせて振り返った。ただ、まだまだ満足はしていない。
「今日に限ってはもちろん良かったと思いますし、自分自身を褒めたいと思いますけども、それでもまだ1試合なので。1回やったからどうなんだっていうところはあるので、こういう投球を繰り返しできるようにしっかり準備して投げていくだけですね」
強力インディアンス打線を沈黙させた快投劇。第2戦ではジラルディ監督のまずい采配などで5点差を逆転され、窮地に追い込まれたヤンキースだったが、エースの快投で雰囲気はガラリと変わった。逆転突破が見えてきた。
(Full-Count編集部)