2季連続甲子園へ、智弁和歌山を成長させる“元主将“の存在「中谷さんはさすが」

4年ぶり14回目の秋季県二次予選優勝を果たした智弁和歌山【写真:沢井史】
4年ぶり14回目の秋季県二次予選優勝を果たした智弁和歌山【写真:沢井史】

県大会二次予選決勝に勝利、高嶋監督は「まあ、こんなもんですよ」

 序盤から点の取り合いとなった秋季近畿地区高校野球大会和歌山県二次予選決勝は、5-5の同点で迎えた8回裏に3連打などで3点を勝ち越した智弁和歌山がそのまま逃げ切り、8-6で日高中津を下して4年ぶり14回目の秋季県二次予選優勝を果たした。

 9回の守りでは日高中津の粘りもあって2点差に迫られたが、最後はエースの平田龍輝投手が2本の内野ゴロでゲームを締めくくった。「まあ、こんなもんですよ。ストレートを狙われている中で変化球主体に切り替えたのは良かったとして、切り替える時のボールが良くない。キャッチャーのコンピュータが狂っていましたね」と、試合後、高嶋仁監督は思わず苦笑い。初回に5本のヒットを集めて3点を先制するも、3回には4連打で1点差まで詰め寄られた。「ストレートを狙われているのは分かっていたけれど、それでも打たれないストレートを投げられるようにならないと。それでも8回は点を取られても同点に止めればその後は味方が何とかしてくれると思いました」と平田は胸をなで下ろした。

 今夏の甲子園を経験した選手が、この日のスタメンだけで見ても7人も残る。甲子園でホームランを放った冨田泰生や、1年生ながら甲子園で3番を打った黒川史陽など力のあるスイングを見せる打者が勢ぞろい。だが、甲子園出場の影響もあり、新チームのスタートが遅れ、練習試合がほとんどできないまま秋の公式戦に突入した。「もうね、公式戦をやりながら成長していくしかなかったんですよ。夏の甲子園に出るとどうしてもこうなってしまいますからね」と高嶋監督は振り返る。

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