ホークス工藤監督、東浜にCSファイナル第1戦の先発通達「決めていた」
紅白戦で先発、工藤監督「CSでも1番最初に行ってもらいたいと伝えた」
2年ぶりにリーグ優勝を果たしたソフトバンクが11日、18日から始まるクライマックスシリーズ・ファイナルステージに向けて全体練習を再開した。8日の楽天戦(Koboパーク)でペナントレースの全日程が終了。2日間のオフを挟み、ポストシーズンに向けて選手たちが本拠地ヤフオクドームに再集結した。
この日はフリー打撃などを行うと、早速、紅白戦を実施。腰の張りでシーズン最終盤に戦線を離れ、9日の宮崎フェニックスリーグで実戦復帰した東浜巨投手が白組で先発。4イニングを投げて4安打1失点の内容だった。腰の不安を払拭させる右腕の投球に、工藤公康監督は「本人も気になるところはなかったと言っていた。よかったと思います」と話した。
さらに、指揮官は「ここから中6日になるでしょうね。(紅白戦の)1試合目で投げてますから」と、東浜を18日のCS第1戦で先発させることを明言。今季、最多勝となる16勝を挙げてきただけに「彼が頑張ってきたことにより勝ったゲームはたくさんある。ローテを崩さずに1年間投げるというのは大変なことなんですけど、そういうこともしっかりやってくれたし、なかなか点が取れない中、相手のエースとぶつかって競り勝ってということもたくさんあった。東浜にはCSでも1番最初に行ってもらいたいと伝えました。決めてはいましたけど、さっき伝えました」と全幅の信頼を置き、大事な初戦を任せることを決めた。
野手では、江川智晃外野手が2打席連続で逆方向の右翼へ本塁打を放ち、CSメンバー入りを猛アピール。栗原陵矢捕手も右翼へのアーチをかけ、指揮官は「江川はいい打撃を見せてくれた。右方向にしっかり速いボールを打てた。いいアピールになったと思います。栗原にも1本出て、いいアピールになったと思う。バッティングが良ければ、打つ方で入れることも考えられますからね」と控え組のアピールに表情を緩めた。
西武、楽天のどちらかと戦うことになるCSファイナルステージ。練習前の円陣で「1つも負けるつもりはない」と選手に訓示した工藤監督は「短期決戦では何が起こるか分からない。1つも負けるつもりのない試合をやっていくという強い気持ちを選手たちにも伝えておいたほうがいいだろうという思いがあったので、伝えさせてもらった」と、一戦必勝の姿勢を強調した。雌雄を決する頂上決戦まで、あと1週間。王者ソフトバンクは、万全の準備を進めていく。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)