2008年以来の悲願達成なるか…過去5度のCSにおける西武の激闘を振り返る
2012年以降は…
【2012年、シーズン2位・ファーストステージ敗退】
シーズンは北海道日本ハムとの激しい優勝争いに敗れ、ファーストステージで3位の福岡ソフトバンクと対決。第1戦は先発の牧田投手が2失点完投と奮闘するも、接戦に敗れる。第2戦は岸投手(現・楽天)が6回無失点と好投し完封リレーをつなぐが、3戦目は9回裏の追い上げもあと一歩及ばず、僅差で敗北。ファイナルステージへの進出はならなかった。
【2013年、シーズン2位・ファーストステージ敗退】
最もファンの記憶に新しいのは、2位でシーズンを終えて臨んだ2013年、千葉ロッテとのファーストステージだろう。第1戦は3被弾で大敗を喫し、第2戦は岡本投手が完封勝利を決め、1勝1敗の五分で迎えた勝負の第3戦。6回途中2失点と粘りの投球を続けた先発の牧田投手だったが、援護に恵まれず。リードを許した悔しさからか、降板後は涙を耐えきれなかった。6回裏に1点を返すも届かず、埼玉西武は4年連続でクライマックスシリーズに出場しながら、いずれも敗退するという結果に終わる。
さて、4年ぶりのクライマックスシリーズ進出を果たした今回の埼玉西武の主力の中には、上記の試合のほとんどを経験した中村選手、栗山選手など、今回のクライマックスシリーズを並々ならぬ思いで迎える選手も多い。一方で、源田選手や森選手など、初めてこの大舞台に臨む選手もいる。双方がバランスよくチームにいることは、大きな武器になることだろう。
また、例年の課題であった「遊撃手の不在」は源田選手の加入で解決し、救援陣も武隈投手やシュリッター投手の存在で頼もしさを増した。打線もさらに破壊力を増し、リーグトップの得点力を誇る。今季のクライマックスシリーズでは初めて楽天との対決となるが、落とせない試合の怖さをどこよりも知っている埼玉西武が、最後に笑うことができるだろうか。