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高校恩師の脳裏に焼き付く真摯な姿勢、「だから今のダルビッシュがある」

今夏、米大リーグのレンジャーズからドジャースへ移籍したダルビッシュ有投手は、若生監督の母校・東北で指導した中でも最高傑作の選手に違いない。

埼玉栄高校・若生正広監督【写真:河野正】
埼玉栄高校・若生正広監督【写真:河野正】

指揮官の脳裏に焼き付く真摯な姿勢、「だから今のダルビッシュがある」

 九州国際大付属のエースとして選抜大会で準優勝し、プロ野球の楽天加入後は野手に転向して活躍する三好匠の、いざ勝負という時のたぎる闘志を紹介。さらに投手と打者で超高校級だった東北の教え子、高井雄平(ヤクルト)について、「野球が大好き。テスト中でも勉強せず、いつも練習場にいたほど野球のことしか考えていなかった」と回想する。

 ダルビッシュは高校在学中、喫煙中の姿を写真週刊誌に掲載された。未成年、ましてや高校生の喫煙が許されるはずもないが、若生監督は「野球と普段の生活をはっきり区別していた」と振り返る。野球に対しては嘘や偽りはなく、いつも真摯に向き合っていたということだ。

「野球を考える頭はすごく賢い子だからね。しゃにむに練習したら、いったいどこまですごくなるんだろうって最初から思った。160キロ出すんじゃないかって。練習をまじめにやるのかなと思っていたんだけど、一生懸命やったよね。そういう姿勢があるからこそ、今のダルビッシュがあるんでしょう。まあ、あの子は当時からモノが違った」

 現在、米大リーグはレギュラーシーズンを終え、ダルビッシュはドジャースの一員とワールドシリーズ制覇を目指して戦っている。今季は10勝12敗で3年ぶりに2桁勝利を挙げ、日本ハム時代の93勝と合わせ、ここまで日米通算149勝。ダイヤモンドバックスとの地区シリーズでも第3戦で先発登板して勝利投手となり、ポストシーズンでの自身初勝利も挙げた。

 あれだけの大投手になることを想像できたのか尋ねると、「当時から持っているものがすごかったから、それほど驚きはない。200勝はするでしょう。投手として完成されているので特にここを磨くということもないが、あと何年くらい現役を続けられるか見守りたい。日本を代表する偉大なピッチャーになってくれたことが、何よりうれしい」と、一番弟子の出世栄達を語る表情は、敗戦の弁から一転し緩んでいた。

(河野正 / Tadashi Kawano)

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