前田健太の救援起用は「降格」ではなく「お告げ」 ド軍GM「リアル・ウェポン」
先発→救援は「降格」ではなく「お告げ」、指揮官も高評価「非常に大きな武器」
ポストシーズンで本職の先発から外れて救援を任されながらも存在感を放っている日本人右腕について、地元紙は「一般的に、先発からリリーフへの転向は降格である。何らかの形で失態を犯した、当初の役割を十分に果たせなかったということだ」と前置きした上で、「ケンタ・マエダにとってこれは、降格というよりお告げと言えるだろう」と言及。ロバーツ監督は記事の中で「明らかに、右打者を相手に彼を登板させれば、非常にタフな存在となる。効果的に彼を起用することができれば、非常に大きな武器となる」と高評価を下している。
記事ではポストシーズンで右打者5人、左打者1人と対戦し、右打者の4選手から三振を奪っていることを紹介。これについて「驚くべきことではない。今シーズンのマエダは、右打者が苦手とする右投手の中でも、目立つ存在だ。彼は右打者を打率.214に押さえ込んでおり、3打席に1度は三振を奪っている」とレポート。今季、250打席以上、右打者と対戦した投手の中で、前田の奪三振率を上回るのはシャーザー(ナショナルズ)、セール(レッドソックス)、クルーバー(インディアンス)の3投手しかいないことにも触れている。
ドジャースのザイディGMは記事の中で「先発投手6人について考えていたのは、6月のことだった。そして、我々は彼を初めてブルペンに入れた」とし、「彼は期待を大きく超えた。そして我々が前進するためのリアル・ウェポンとして自身を確立したのだ」と最大級の賛辞を贈っている。またロバーツ監督が「(ストレートが)90~92(マイル、約145~148キロ)から92~95(マイル、約148~153キロ)まで3マイル(約5キロ)上昇したことになる。彼のスライダーをより強力にするんだ」と語ったことも紹介している。
ザイディGMは記事の中で「長期的に言うと、我々は彼を先発投手として見ている」とあくまで先発投手として契約したことを強調。それでも1988年ぶりのワールドシリーズ制覇を目指す戦いの中では救援の柱として大きな期待を寄せている。
モロー、守護神ジャンセンらとともに「勝利の方程式」と期待する声も上がっている前田。カブスとの決戦でもチームを救う活躍を見せられるか。その投球から目が離せない。
(Full-Count編集部)