ヤンキース8年ぶりWS進出王手、田中将大7回8K無失点の圧巻投球で勝利
散発3安打で連打を許さず、雄叫びの103球熱投ショー
ヤンキースは18日(日本時間19日)、本拠地で行われたアストロズとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦に5-0と完封勝ちした。対戦成績2勝2敗の五分で迎えた大一番で先発マウンドに上がった田中将大投手は、7回を3安打1四球8奪三振無失点の圧巻投球を披露。打線がアストロズのエース左腕カイケルを打ち砕き、投打のかみ合った試合運びで、2009年以来8年ぶりのリーグ優勝に王手を掛けた。
田中は序盤から危なげない投球でアストロズ打線を圧倒した。2回に先頭グリエルに左翼へ二塁打を運ばれ、三塁まで進まれるが、後続を打ち取って無失点。3回以降は2度二塁まで走者を進めたが、3イニングを3者凡退に斬って取り、付け入る隙を与えなかった。
闘志が前面にあふれ出たのは、5回だった。2点リードの場面。1死から安打と四球で一、二塁とすると、まずはスプリンガーを外角94マイル(約151キロ)速球で見逃し三振。さらに、レディックを89マイル(約143キロ)スプリットで空振り三振に仕留めると、マウンド上で何度も吼えた。
2勝2敗で迎えた大事な一戦。闘志をむき出しにしてアウトを重ねる右腕に、打線も続いた。今季はヤンキース戦で2戦2勝、無失点と快投するカイケルから、2回にバードの右タイムリーで1点をもぎ取ると、3回にはジャッジが左翼線二塁打で2点目を追加。5回には2死一、二塁からサンチェスとグレゴリアスが連続タイムリーで2点を挙げ、“天敵”カイケルをマウンドから引きずり下ろした。サンチェスは7回にも左翼席へソロ弾を運び、貴重なダメ押し点を演出した。
打線の援護を受けた田中は、7回を3安打無失点に締めくくったところで降板。8、9回と2番手ケンリーが無失点に抑え、破竹の3連勝でワールドシリーズ進出に王手を掛けた。
今季ポストシーズンにワイルドカードとして出場したヤンキースは、地区シリーズを2連敗からの3連勝で勝ち抜け、リーグ優勝決定シリーズも2連敗からの3連勝で勝ち抜けに王手を掛けた。20日(同21日)の第6戦から舞台は再び敵地ヒューストンに戻るが、一気に勝負を決めて、8年ぶりワールドシリーズ進出権を手に入れたい。