本拠地無敗アストロズが逆王手、“MVP”アルトゥーベが1発含む2安打3打点
先発バーランダーは7回8K無失点の快投、7回にはスプリンガーが超美技
アストロズは20日(日本時間21日)、本拠地行われたヤンキースとのリーグ優勝決定シリーズ第6戦に7-1と圧勝した。これで対戦成績を3勝3敗の五分に戻し、リーグ優勝に逆王手を掛けた。ワールドシリーズ進出を巡る争いは、最終戦となる第7戦までもつれ込むことになった。
2連勝の後で3連敗を喫し、負けたらシリーズ敗退という大一番で底力を発揮した。先発マウンドに上がったのは、8月にタイガースからトレードで獲得したサイ・ヤング右腕のバーランダー。3回まで毎回走者を背負いながも無失点。3回2死からは打者10人を連続で退けるなど、尻上がりに調子を上げた。速球は96マイル(約154キロ)を何度も計時。曲がりの鋭いスライダーとチェンジアップで打者のバランスを崩しながら、アウトを重ね続けた。
味方打線が3点先制に成功した直後の6回、先頭ヘッドリーの中前打、グレゴリアスの右前打などで2死一、二塁とし、この日初めて得点圏に走者を置いた。だが、最後はサンチェスを3ボールから4球目で遊ゴロに仕留めて無失点で切り抜ける。
最大のピンチは7回に訪れた。先頭バードに四球、続くカストロはビデオ判定で死球が認められ、無死一、二塁。ヒックスに10球目まで粘られながら空振り三振に仕留め、1死一、二塁とした。ここでフレイザーにセンターへ特大フライを上げられるが、中堅スプリンガーがフェンス際でジャンピングキャッチの超美技で失点阻止。本拠地ファンが大歓声を上げる中、バーランダーは両拳を天に突き上げた。
打線は、ヤンキース先発セベリーノに4回まで1安打無失点と苦戦した。だが5回、2四球で1死一、二塁とすると、マキャンの右翼二塁打で1点を先制する。なおも2死満塁の絶好機を迎えたところで、3番アルトゥーベが初球を強振。打球は三遊間を破って左翼へ抜ける2点タイムリーとなった。
ジャッジのソロ弾でヤンキースに1点を返された直後の8回裏。地元ファンから「MVP」のチャントを受けながら打席に立ったアルトゥーベが、ヤンキース3番手ロバートソンから左翼スタンドへソロ弾を放つと、コレアが左翼線二塁打、グリエルが右前打で続き、無死一、三塁。続くブレグマンが左中間を破る二塁打を放ち、2点を追加した。この後もギャティスの中犠飛などで、この回一気に4点をダメ押しした。
序盤は投手戦の様相を呈した試合も、終わってみればアストロズが圧勝。敵地で3連敗を喫し、窮地に追い込まれたアストロズが、今季ポストシーズンで無敗を続ける本拠地で見事息を吹き返した。